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SAVILE・ROWとは
SAVILE・ROWとはご存知の方も多いと思いますが、日本語の背広の語源にもなっているイギリスのテーラードの聖地です。いまや文化財的な価値があると言って良いでしょう。まさにスーツ文化の発祥の地であり、スーツの基準となるテーラードの集団と言えます。
SAVILE・ROWの例を上げるまでも無く、イギリスのスーツの基本は、オーダーメイドです。イギリスに限った事ではありませんが、ヨーロッパのスーツの基準が、やはりイギリスにあるわけですから、不動のスタンダードと言えるでしょう。イギリスにも既製服は作られていますが、その多くは国内で生産されているものではなく、日本と同じで労賃の安い海外生産の製品です。
ただ日本で紹介されている有名ブランド、たとえばイギリスの国内で生産されているチェスターバリーのスーツなどは、パターンオーダーのくせに8割が手縫いで行なわれている、「着るロールスロイス」と言われるぐらい、高品位なスーツを作っています。ここもSAVILE・ROWに店舗があり、勿論フルオーダーも可能です。
イギリスのスーツメーカーの面白いところは、オーダースーツを作りながら、既製服にあたるパターンオーダーも作っているのですが、必ずハンドメイドの占める割合が高く、それなりにリーズナブルである事です。これはひとえに企業の姿勢の問題で、オーダーメイドから始まった企業は、オーダーメイドの工程をかたくなに守っていると言う事です。この辺が営利主義に走っている何処かの国の大手アパレルと違う点で、SAVILE・ROWの伝統を大事にすると同時に、誇りにしています。
イギリスのスーツの特徴
イギリスのスーツの特徴は、本来はノーベントで、パッドが用いられた肩の張ったスクエアーショルダースタイルです。ウエストは若干絞り込んだ乗馬用ジャケットを真似たハッキングシルエットと、胸元のきれいなイングリッシュドレープとなります。今流行りのブリティッシュスーツと言われるモノは、サイドベンツやハイウエストで絞り込んだタイトなシルエットが特徴です。
同じイギリスのスーツでも、時代によってスクエアーショルダーぐらいが同じで、結構変わるものだと驚きますが、最近のスタイルは多分にモッズなどの流行に影響されたもので、本来のイギリスのスーツとは大部テイストが違います。むしろ日本の一般的なサラリーマンのスーツは、オリジナルのデザインに近いかもしれませんが、今から50年前のデザインですから、それにも驚かされます。
イギリスのスーツもデザイン的には、一目でイギリスのスーツと分かるものは少なくなっています。それだけ色々なデザインが取り入れられるようになっているのでしょうが、着る人の年齢や体形によっては、区別が付きにくいものも有ります。胴を絞ったウエスト・サプレッションと言うシルエットと肩周りで判断がつくぐらいです。ただあくまでイギリス風というだけで、オーダーメイドで作られたスーツであれば、注文した人のオリジナルになるので、あまりイギリスのスーツと拘る事は無いのかもしれません。
独断的職業別イギリスのスーツ
イギリスは、職業によって暗に階級意識が有ります。その点で言えばそれぞれの階級に、それにあったスーツデザインがあると言えます。オーダースーツやカスタムスーツと言われるスーツは基本的に特権階級のビップが着るもので、一目で仕立てのよさがわかり、カッチリしながらも、どこかソフトスーツのテイストが漂う上品なスーツと言ったところです。
一般の勤め人が着る類のスーツで無い事は想像がつきますが、クラーク(事務員)向けのスーツと言えば、チャコールグレイの3ボタンで、それほどウエストラインを絞っていないセンターベントと一人で決めています。格式の高い職業の人は、3ピースのカチっとした、細めのピンストライプで、ボタンは3ボタン、基本的にボタンはかけません。髭でも生やして髪が薄くなっていれば完璧です。
教育関係の人の場合は、ジャケットが中心で、ツイードのザクとしたスタイルが定番と言うところでしょう。お金持ちのおぼっちゃんは、お決まりのモッズ系のスリムなブラックスーツで、3ボタンに深いサイドベントと行ったところでしょうか。
Yシャツやネクタイ、シューズまで上げると霧がありませんが、結構いかにもって言う感じだと思います
